親知らずを抜いたら腫れるのか?

親知らずを抜いて腫れたと言う話を聞いた人は、多いと思いますが、理由は簡単です。

抜いて腫れなかったら、患者さんは1人の友人に話して、話を聞いた友人は、他の人には話さないのです。しかし、腫れた場合は、患者さんは10人の友人に話して、話を聞いた友人は、さらに10人に話します。つまり、話の広がり方が、1対1ではなく、1対100に成っているからです。ですから、巷に『親知らずを抜くと腫れる』と言う話が広がるのです。

ただ、抜歯後に腫れる4大原因と言うものがあります。

つまり抜いた後に、1)風呂に入る。2)酒を飲む。3)運動をする。4)抜くのに30分以上かかった場合。4番目は、私個人の経験です。つまり、上記4点に気をつければ、腫れにくいのです。更に、前日から服薬をすれば、腫れる危険性はかなり低くなります。

お近くの開業医が信じられなくて、大学病院に行かれる患者さんも居られると、思います。

しかし、考えて下さい、卒業間もない先生は、大学病院で経験積むのです。簡単に言えば、下手な先生が上手く成る為には、練習が必要と言う事です。

ただ、新人が抜けなくても、1時間もすれば上手な先生が来て、さっと抜いて下さいます。大学病院とはそういう所なのです。ですから、本当は、大学病院より開業医の方が、抜いた後に腫れる事は、少ないのです。なにしろ開業医は、看板を背負っているのですから。無理はしません。

私も、無理だと思った事は、患者さんに説明して、大学病院に紹介します。そういう難しい症例は、大学でも上手な先生が担当して下さると思います。

親知らずに関して言えば、私は、5~20分で抜ける事が多いです。そして、殆どの場合は、腫れる事がありません。出来れば、余裕をもって、前日から薬を飲む事を、お勧めします。

今でも忘れられない例外的な話として、抜いた後、血が止まらないと、言って来た患者さんで、原因がどうしても分からず、色々話を聞いてみると、麻酔が効いている間に、食事をしてその後に、歯ブラシで抜いた傷口をこすっていた方が、居られました。唖然としましたが、その患者さんは、傷口を歯ブラシでこすってはいけないと、説明を受けていないと、言い残して、帰られました。

全ての事を、説明出来る訳ではありませんが、口頭での説明と、文書での説明を両方させて頂いています。お気お付けてお読み下さい。

一度腫れると、一週間は腫れがひきませんから、ご注意下さい。出産後のお腹が、なかなか引っ込まないのと、似ています。

ただ、最近は、歯医者も増えて、親知らずを抜いた経験の少ない先生も多く成って来ている様です。先日も、勤務医を3年している先生と、話をしたら、未だに3本しか歯を抜いた経験が無いとの事でした。極端な例かも知れませんが、歯科医師過剰が生んだ、悲劇だとおもいます。

自転車に乗れる様になるまでは、皆さん一様に苦労するものです。しかし、一度乗れる様に成ったら、数年間乗らなくても、ちゃんと乗れるという、経験をお持ちだと思います。卑近な例とは思いますが、抜歯についても、技術とはその様なものだとお考え下さい。

更新日;20年2月
救急医療の崩壊

大阪高裁が03年10月、県立五条病院に対し、4900万円の支払いを命じた。事故で運ばれた患者は腹部出血などで亡くなった。病院は『当直の脳外科医が、専門外でも最善を尽くした』と言ったが認められなかった。裁判所は『救急に従事する医師は、専門科目によって注意義務の内容、程度は異ならない』だった。患者家族の要求はそうだと思います。しかし、都医師会救急委員長は『どんな優れた医者でも、何でも出来る分けではない。専門外まで対応出来なければ過失が有ると言うなら、受け入れを制限せざるを得ない』と言っています。

そこで、質問です。あなたの家族が医者ならば、救急患者を受け入れる様に、言いますか?それとも、救急医療を辞める様に、言いますか?

当直;一般社会では残業と呼ばれ残業代が払われますが、医療現場では、残業代の数分の一程度の当直手当だけしか支払われません。そして、次の日も、日常診療が予定に入っています。)
更新日;18年月9月
「真の花」又、「真実の花」という言葉が、能楽の書「風姿花伝」に書かれています。
著者は世阿弥で、反対語に「時分の花」という言葉も有ります。
私は歯科医師ですから、いつも、お口の健康から、物を見る癖がついています。
この言葉も、私なりに解釈すれば、若い時の健康は、「時分の花」であり、歳月を重ねて、からの健康が、「真実の花」なのでしょう。
その時、虫歯、歯抜け、口臭など、時間のフィルターで、あなたの「お口の真実の花」が、見えて来ると思います。
いくらお金を使っても、若い頃の肌には、戻れないのと同じように、残念ながら、今の歯科医学では、お口の状態は、元には戻りません。放置すれば、悪くなるばかりです。
昔のように、人生50年であれば、「悪く成った時、死んでいる」とか「悪くなれば、死ねばよい」で、良かったですが、今は、「死ねない時代」、「死なない時代」に成りました。
歯が痛い、口が臭い、入れ歯で噛めない、等、不満は有ると思いますが、現状を少しでも良くしようと、又は、少しでも維持しようと、思うのであれば、自己管理と、定期的な歯科治療や、歯科衛生士の検査が必要です。
痛い時だけ、歯医者に駆け込んでいては、綺麗な「真実の花」が、咲く事はありません。
綺麗な「真実の花」、を咲かすためには、自己管理が一番大切です、そのお手伝いを、私達が致します。